トムトム

ハクソー・リッジのトムトムのレビュー・感想・評価

ハクソー・リッジ(2016年製作の映画)
4.0
最初に素手で戦場に立った兵士の物語と言うストーリーを聞いて「グラップラー刃牙」の範馬勇次郎みたいな主人公のストーリーだと思っていた。

メル・ギブソンは俳優出身の監督と言うカテゴリーを設けずともハリウッドを代表する監督だとその力量を再確認させた。
センスや才能だけでなく過去の名作を土台にし、シッカリと勉強しているのだと感服した。

戦場描写も過去の作品をベースにメル特有のフレッシュな残虐描写があって良かった。上半身シールドは酷い。
戦場をあまり俯瞰せず混沌とした戦争の描き方は凄い。4DXバージョンがあったら観てみたい。

人を傷つけたく無いと言う平常時の正気を狂気が支配する戦場でも捨てずに持ち続けられる狂気に支配される主人公をアンドリュー・ガーフィールドが好演。
「沈黙 サイレンス」に続き殉教者役で当たりが続く。
父親のヒューゴ・ウィービングが特に素晴らしかった。

沖縄戦で日本兵が相手と言う事で乗りづらい部分もあるが描写はかなりフェアだと思う。日本軍視点を描くのは邦画の役目と感じる。
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