『ライ麦畑でつかまえて』は未読ですが、非常に興味深い映画でした。
ノートも開かない、生意気だった学生時代、戦争、そして帰還後の栄光と隠遁生活。親にも友人にもなれず、ただ見返りがなくとも書き続けることを選んだサリンジャー。なんて崇高で、そして欠陥を抱えた人なんでしょうか。
瞑想が彼を癒やしたというのは意外でした。
彼を指導した大学教授、そして長年のパートナーだった女性編集者。煩わしい人間関係をすべて排除しても、それでも一緒に仕事することを望まれたことが、彼の才能を物語っています。
映画全編を通して、広告をつなぎ合わせたような綺麗な画が印象的。今から見るとクラシカルな装いも素敵でした。
以前挫折した『ライ麦畑でつかまえて』『ナイン・ストーリーズ』に再度挑戦してみようと思います。