ノッチ

奥田民生になりたいボーイと出会う男すべて狂わせるガールのノッチのレビュー・感想・評価

3.0
奥田民生を崇拝する33歳のコーロキは、おしゃれライフスタイル雑誌編集部に異動になり、高度な会話に四苦八苦しながらも仕事に励んでいた。

そんな時、ファッションプレスの天海あかりにひと目惚れする。

コーロキは彼女に釣り合う男になろうと必死になるが……

漫画家でコラムニストの渋谷直角による人気コミックを、妻夫木聡、水原希子の共演で映画化するラブ・コメディ。

原作は漫画らしいが未見。

大根監督ならではの、男女の、「こういう人いる!!」「こういう経験ある!!」っていうのが笑える、おもしろコメディー映画でした。

新人編集者がヒロインと出会って恋におちるけど、彼女に嫌われないように必死になる姿が滑稽であり共感もできたりしてよかったです。

水原希子さんの、ベタベタな女の子っぷりが、上手で、笑えて仕方ありませんでした。

そして、安藤サクラさんがもう、良い味を出してますね。

安藤サクラさんの神がかった演技は、芝居に仕える巫女のよう。

素晴らしい。

ただ、妻夫木聡以外の二人の男にもっと色気があったらより引き立ったような。

そして今作品の成功は、これでもかというぐらい水原希子さんにキスさせた監督の手腕だと思う。

水原希子さんのかわいさにめろめろ。

モテる女について、かなり研究されたんじゃないかと思うほど、抜け目がなかったです。

主人公が23歳でなく、18歳ではもちろんなく、33歳の話であるがゆえの苦々しさ。

表しかみてないからこうなるんだよとばっさり言い切れるかどうか。

人々が生きている社会は、みんな同じではない。

キラキラしたそっちの人とこっちの人とはきっと交わることはない。

奥田民生はゆるさを醸し出してはいるけれど、本当にゆるいわけではない。

ゆるさだけをまねようとしたら、ただのだめだめさんになる。
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