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鋼の錬金術師のgengengのレビュー・感想・評価

鋼の錬金術師(2017年製作の映画)
2.0
『寄生獣』で田宮母が田宮に向かって「あんた、誰!?」と問い詰めるシーンには、寄生獣がその人間に寄生しきれていないことが表れている。今作は役者がキャラクターに寄生しきれていないように感じた。山田涼介は「アルを演じている山田涼介」で、「アル」ではなかった。本田翼は「元気な本田翼」って感じ(ノースリーブが似合ってるよ〜!)。コスプレ大会の延長。そんな中でもディーン・フジオカは安心して観られた。指パッチンもカッコよすぎ!蓮佛美沙子、初めて知ったけどたたずまいが良い。あと衣装がエッチ。

『ピンポン』のCGってケレン味があり、CGCGしている感じが逆に効果的になっていた。リアルすぎないことが良さにつながっている。今作から感じたのは、リアル路線のCGで世界に挑むぞって意気込み。なるべく違和感なく溶け込ませようとしているんだろうな〜と。エドとかマジで存在しているみたいだからすごい。だからこそ詰めが甘い部分があるのが残念だった(精神世界っぽい真っ白な空間で賢者の石にスタジオの照明がガッツリ映り込んじゃっている)。

など、演技の寒さや悪役の噛ませ犬感とかもあり終始緊張感の無い雰囲気があるんですが、ショウ・タッカーの例のシーンに関してはマジでゾッとした。監督の脳内にいけるイメージがあったんだろうか。CGの不気味の谷っぽい感じとか、音楽が無くなる感じとか、イヤ〜な感じ。そういえば、ショウ・タッカー役の大泉洋、同日公開日の2映画に出演してるけどそういうのオッケーなんだな!
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