ゴミ箱島代表ひもる

ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリーのゴミ箱島代表ひもるのレビュー・感想・評価

3.7
同じスピンオフでも、この『ハン・ソロ』は『ローグ・ワン』とは大きく異なります。『ローグ・ワン』は、シリーズの原点である『新たなる希望』を補完する作品であり、『新たなる希望』を見ていることを前提に制作された、つながりのある作品でした。 ただ、今回は完全に独立したストーリーが展開されているので、もちろん『スター・ウォーズ』を見ていればより楽しめる作品ですが、見ていなくても十分に楽しめます。
また、『フォースの覚醒』以降の『スター・ウォーズ』は比較的暗くてシリアスな感じでしたが、今回は楽しめる力強いエンタメ作品になっています。
そのため、初見からファンまで、幅広い方に楽しんでいただける作品です。
もちろん、シリーズのファンであればあるほど、もっと楽しむことができます。ハンとチューバッカ、ランド・カルリジアン、ミレニアム・ファルコンなどのシリーズでおなじみのキャラクターとの出会いや、エピソード4以降の展開を思い起こさせるセリフがたくさんあります。
そして今回はアクションシーンが全体的にかなり楽しいです。今までのシリーズでは見られなかった独特の戦闘方法がたくさんあり、射撃や戦闘機でのアクションの見せ方が『スター・ウォーズ』としては新しく、今までと違うと感じました。
また、面白い新しいキャラクターもたくさんいます。個人的にはドロイドのL3-37が好きです。映画シリーズの初の女性ドロイドであり、エミリア・クラークが演じたキーラとの女子トークは非常に面白かったです。
他にもウディ・ハレルソンが演じるベケットの油断ならない奴のような感じも大好きです。
そして最も重要なことは、ハンを演じるオールデン・エアエンライクです。予告編で初めて見た時は少し違和感があり、制作中に演技指導があったというネガティブなイメージがありましたが、実際の完成品を見るとしっかりハンをやっていました。合格ラインだと思います。
ただ、新キャラクターが多いせいか、ランドはともかくチューバッカの存在感は、特に後半は弱い気がします。『最後のジェダイ』の扱いに比べると良いのですが、後半は荷物を運んでいただけです。ハンとの友情を育むシーンがもう少し欲しかった気がします。
また、メカは新しいものが多いです。『ローグ・ワン』は仕方ないとして、30年後が舞台であるシークエル三部作のメカがまったく変わっていないことに少し不満がありましたが、今回は新しい宇宙船や武器がたくさんできて良かったです。
ストーリーは『スター・ウォーズ』らしさに溢れ、逆に今まで『スター・ウォーズ』では描かれなかった世界の裏側を描いているので、『スター・ウォーズ』の世界が広がったような気がします。
しかし、中盤はかなり退屈です。 最初からアクションの連続でテンポがかなり良いので、中盤での失速感は否めません。 また、終盤で後の作品のための伏線シーンもありますが、その意味がわからない方が多いと思います。 それを見たとき、僕は意味がわからず戸惑いました。
また、爆発する危険な燃料がストーリーのカギですが、『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス』もそうだったと思います。 ハンがメインだったのでガーディアンズのように感じました。