シマクマ

メリー・ポピンズ リターンズのシマクマのレビュー・感想・評価

3.8
前回の、お話から20年後のロンドンが舞台。
世の中は大恐慌になっていた。バンクス家の長男マイケルは今では三人の子供を持つ父親となり、
かつて父や祖父が働いていたロンドンのフィデリティ銀行でアルバイトをしながら画家を続けていた。
しかし現在のバンクス家に金銭的な余裕はなく、さらにマイケルは妻を亡くしたばかり。
さらに追い打ちをかけるように、融資の返済期限切れで家まで失う大ピンチに陥ってしまう。
そんな彼らの前に、かつてマイケルと姉ジェーンの教育係(ナニー)をしていたメリー・ポピンズが
昔と全く変わらない容姿で空から舞い降りてきた。
彼女は、マイケルの三人の子供の教育係をする為に再び来たというのだが・・・という内容


55年も前のミュージカル映画「メリー・ポピンズ」の続編。
前作を観ずに鑑賞。
前作を観てなくてもすんなりと話に入り込めたし、わかりやすい内容で面白かった。
ミュージカル映画ということで使われてる音楽もよかったし、主人公役のエミリー・ブラントの歌声もよかった。
中盤の壺の絵の中に入るシーンでは、2次元のアニメと実写の融合が実に見事で素晴らしかった。
吹き替え版も観ました、主人公の声を平原綾香がやっていましたが、コレがとてもよかった、セリフも上手だし歌も問題なかった。
字幕と吹き替え両方ともよかった。







(ここからネタバレ)
中盤にメリル・ストリープがメリー・ポピンズの従姉妹役で出てくるシーンがありますが、ここは取ってつけた感じがしてちょっとダレた。
ラストに銀行の頭取役に前作と同じ役で93歳のディック・ヴァン・ダイクが出演していて、
彼が踊るシーンがあるのですが、常識的に考えて、別の人が踊ってる吹き替えだろうと思ってたけど、
調べると、ディック本人が踊ってるとのこと、その奇跡の演出に感動した。

他の人のレビューでメリー・ポピンズは、ただ遊びに来ただけという意見もありましたが
メリー・ポピンズが再び地上に降りてきたのは、マイケルの子供の世話をする為ではなくピンチに陥っているマイケルを救う為だと思います。
たぶん天上界の人間は地上界の人間の干渉をしてはならない決まりがあるのだろうと思います。
そこで部屋で銀行の株券をすぐ見つけるもマイケルに渡さず、ソレをさり気なくマイケルの次男に渡し凧に貼らせたのだろうと思います。
最後の時計台の場面だけ、本当にどうしようもなくなったので
メリー・ポピンズが、空を飛んで力を貸したのだと思います
あとジェーンと点灯夫ジャックの恋の架け橋もさり気なく行い、
マイケルとジェーン、二人が幸せになったのを見届けて再び天界に帰ったのだと思いました。
そうやって観ると話の流れが納得できるし、エンディングロールの歌や音楽を聞きながら余韻に浸って感動できます。
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