Kuri

手紙は憶えているのKuriのレビュー・感想・評価

手紙は憶えている(2015年製作の映画)
3.7
前情報なしで観たので、なんとなく想像していたお爺さん映画=ホッコリ、では全く無くて、差し込まれる描写に驚きながら前のめりで鑑賞しました。

観ながら頭に浮かんでたのは、黒田硫黄"セクシーボイスアンドロボ"に出てくる三日坊主。3日で記憶を失ってしまうからこそ、迷わずに仕事を実行できる哀しい殺し屋のことでした。
そして、この作品も哀しく、引き付ける力が強い傑作です。

原題は"リメンバー"。物語の中で繰り返されるこの問いかけの行き着く先が映画の結末になるのですが、
結局"悪"は人間の中には無くて社会の中にあるのだとしたら、人が人を裁くことに何の意味があるのだろうか、と考えてしまいました。
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