Aya

手紙は憶えているのAyaのレビュー・感想・評価

手紙は憶えている(2015年製作の映画)
3.8
ホロコーストの話でびっくりした。
日本もね、戦後もう70年以上じゃないですか?
こういうお年寄りがいてもいいと思うんですよ。

妻を亡くしたクリストファー・プラマー(急に「オール・マネー・イン・ザ・ワールド」に出演した超ド級の偉い俳優なのにマーク・ウォールバーグのクソ野郎のせいで台無し)は認知症を患っている。
グットマンて名前、如何にもだよね。

しかし、妻が死んだらアウシュビッツで失った家族の復讐をしよう、と誓っていたメモと老人ホームから協力してくれる友人を頼りに、当時アウシュビッツで働いていたネオナチを探す旅にでる。

まずは武器の調達。
まずオススメする商品はシグM1911の22口径。

いいセレクションですね。
私はP210が好きなの(もちろんP226も良い)ですが、クラシックで高性能という意味ではこのオススメした店員さん気があうかも・・・。

しかし500ドル足すともっと高性能で殺傷能力の高いよ!と9mmのグロックをユダヤ人にススメんじゃねーよwと思いながら。
グロックは見た目のゴツくて安定しているわりに軽いので老人向けでもありますね!

アウシュビッツにユダヤ人だけでなくゲイのドイツ人も収容されていたってあんまり知らないですよね?
私は知らなんだ。

カナダが近いのでバスで行くんですけど、なんか荷物ガサゴソしちゃってモタついて並んでる後ろの人に睨まれるって税関あるあるですねw

でもそんなこととはつゆ知らない息子はとても父を心配してて、必死で探す姿がなんか当たり前なのにグッとくる。

そんな認知症と戦いながら老体に鞭打ち、やっと見つけたコランダーが住んでいる家がめちゃくちゃ景色のいいところにある素敵な木の家ってのも戸惑うよね。

しかもその先にあった真実の残酷さ。
なんという硬派な話なんだ・・・。

この協力してくれる友達のおっさんズルくない?
自分は車椅子だから、外出れないみたいなツラして自分の復讐までクリストファー・プラマー任せにするなんて虫が良すぎる気がするんですけど。

と思っていたら、うそん?!?!
びっくりしました。
もっと闇が深かった・・・。

こんな復讐の仕方ってある?!
頭良すぎるし、酷の極み。
それほど、私たちの想像を絶するほどの苦しみって・・・。

この協力してくれるおっさんを昨年亡くなった、マーティン・ランドーが演じています。
生涯現役俳優でしたね。
今のところ日本に来てるのではこれが最後?

今年北米公開になった「Abe & Phil's Last Poker Game 」コメディで面白そうだし、これ日本来ないかな〜?!
他にも来てないやつ結構あるから、もっと見たいです。

旅する認知症のクリスファー・プラマーはチャーミングでもあるんだけど、トーンは終始重めで、まさか終盤にそれ以上の重みがくるとは。
これは劇場で見たかった!!

私、今までのエゴヤンて面白くないんだけど、ピンとこないというか、なんとも言えない監督だと思っていて。
これがピーター・ランデズマン作品です!って言われたらめちゃ納得なんですけど、いやはや見直しました・・・。

両親がアルメニアから亡命したとはいえ、カナダで生まれ育ち、この歳で、この作品を作ったのはすごいと思う。
全作品見てるわけじゃないけど、最高傑作ではないでしょうか?

クリストファー・プラマーもカナダ人だし、最近気になってるカナダ英語も頑張ってみようと思いましたが、1ミリもわからず、すぐに英語自体のヒアリングチェレンジ精神を消し去りましたw
Aya

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