アトム・エゴヤン監督2015年作品。クリストファー・プラマー主演。アウシュヴィッツ収容所の生存者で、認知症90歳の老人のセヴの復讐の旅というサスペンス。クリストファー・プラマー89歳の演技も素晴らしいし、凄く良く出来た脚本だと感心させられたりもするが、それ以上に扱っているテーマが深くて重たい。
途中から結末を想像してしまって、いつその時が来るのだろうと、余計に緊張感が高まった様な気もした。ただラストの真相の明かされ方や詳細にはやはり驚かされた。衝撃で悲しい結末。ストーリーは全く退屈することなく釘付けにされるが、観ていて辛い部分も多く感じてしまった。まあ何かしら恐ろしい一面を持った老人も少なくないのかも知れない。深い余韻を残す。
一度は観ておいて良かったと思う良作。