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21世紀の資本のKUBOのレビュー・感想・評価

21世紀の資本(2017年製作の映画)
3.0
3月1本目、久しぶりの試写会は『21世記の資本』。もうコロナで当分の間試写会なんてないだろうと思ってたので、当選のお知らせ来た時はびっくりしたけど、満席の会場にもびっくり! みんな映画好きだなぁ(^^)。

貴族が支配していた中世ヨーロッパの時代から現代まで、経済を軸に世界の歴史を追う、300万部の世界的ベストセラーの映画化。

ある程度教養のある大人なら、改めて知るような新事実はないが、高校生や大学生への教材としてはちょうどいいんじゃないかな。

貴族の時代は『プライドと偏見』で、フランス革命は『レ・ミゼラブル』で、映画のシーンを抜粋して見せる工夫は映画ファンの心をくすぐる。

こちらは本作に映像は使われてはいないが、サブプライムローンの崩壊では『マネー・ショート』を思い出した。

我々の世界は大きく進歩したように見えて、ごく一部の富裕層がほとんどの富を占有している実態は何も変わっていない。

現在の資本主義は労働を経費としてしか考えなくなった。赤字になれば労働者を解雇し、会社としては黒字になっても、富が回るのは資本家だけ。労働者には富の分配はなく、働けど働けど給料は上がらない。

この『パラサイト』でもテーマになっていた貧富の差の拡大がなぜ起こるのか、を誰にでもわかりやすく説明してくれる経済ムービー。お勉強し直したい大人な方もどうぞ。

@fansvoicejp
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