試写会にて、よみうりホール E-16
(まずまずの目線ではあるが、背の高い人が前に座ると観づらい感じは否めない)
原作は未読。
このテーマを20年前に書いた重松清は凄いなぁと思う。
この作品は、それぞれのキャラクター目線で観ていくと、共感出来る部分があるのではないかと思う。
女性の社会進出が叫ばれる今だからこそ、子連れ再婚もスタンダードになってゆくのかなぁと。
今後を考えると、こういう家族は増えてゆくのかなぁと考えさせられた。
「女性が観ると、男は本当に身勝手だと感じる」
試写前のトークで三島監督が仰ったこと。
本当に男という生き物は身勝手だなぁ。
信(浅野忠信)は一見良きパパだが、家族との関わり方に身勝手さを感じる。
DV、酒、ギヤンブルとダメ男の代表の様な沢田(宮藤官九郎)も然り。
2人の父親は、浮遊している感じを出したかったという監督。意図通りの演技だと思う。
田中麗奈演じる奈苗の、いかにも専業主婦のお母さんって感じも良かったし、
寺島しのぶ演じる友佳の女性がライフステージで感じる葛藤の痛さも胸に響いた。
子供達のこの家庭環境での複雑な気持ちや寂しさにも共感出来た。
この作品の登場人物は皆、生きている環境が故にどこか気持ちに欠陥を抱えているが、人生ってそんなものだとも思う。
監督が隣の人や、家に帰って人に話してその反応を見て欲しいと仰ったが、
どのキャラクターに共感するかによって、見方が違う作品だと思った。