オープニングから"ビョーキ"としか思えない悪趣味な光景に、ガツンと喰らいました。登場人物もラストの演出も、すべてが狂ってる！
非常にユニークで、実験的で、独創的で、ポール・シュレイダーが『ラスト・リベンジ』で味わった悔しい思いを一気に爆発させたような痛快さに満ちた、やり過ぎ映画です。本当に最高。
監督はこれを撮るにあたって、若いスタッフをかき集めて「金はないけど面白ければなんでもやれ！」と言ったそう。かっこよすぎる！
御年70歳にして驕らず柔軟な姿勢で臨む監督の気概と、"怪優"ニコラス・ケイジ&ウィレム・デフォーの演技が相まって、妙な躁状態を創り出すことに成功しています。
この突出した異常性の魅力については、いくら言葉を尽くしても足りないものがあります。改めて、何でもかんでも"整っている"ことがイコール面白さではないことを痛感しました！
