このレビューはネタバレを含みます
最近、「監督の過去作を観なきゃ」「名作と名高い映画を観なきゃ」「おすすめされた映画を観なきゃ」「ウィキッド観るからオズ魔観なきゃ」で映画を観ていたので久しぶりになんのしがらみもなくホラー映画が観たくなって観た。ホラー映画かこれ?ホラーテイスト少女の成長期の物語でタイトル通り「少女のめざめ」という感じだったんだけど、要するに私の好きなのはこういう感じの映画なので、実家の母の家庭料理のような安心感。
日本人的には獣医学部といえば動物のお医者さんで、それもあって牧歌的なイメージしかなかったから、映画の舞台がパワハラブラック大学でびっくりした。なんで…?フランスだとそういうものなん?地方の高校はわりにブラックらしいとは聞くし、獣医学部はちょっと郊外にありそうだからおかしい取り合わせではないのかもしれない。日本でも松本人志さんの高校とかはブラックパワハラ高校だったというよね。想像できないというのは想像力なさすぎかもしれないけど、どうしてそんな学校で生徒全員が3年間耐えているのか容易には理解できないかもしれない。まあそういうものがあるということで。入学直後の洗礼が頭から動物の血ぶっかけられるなのはすごくよい。これから動物の血を浴びながら授業に臨むわけだから慣れていけよという意味で理にかなってもいる。その後のシーンずっと血まみれで進行するので効果も大きい。もうこのあたりのシーンだけでかなり満足しちゃった。
姉が立ちションの飛距離を競うところ、妹の陰毛除毛しようとするところとか、名誉白人って感じで最高だった。女性も男性らしく振る舞うことでセクハラの加害者側のような顔をすることができ、それによって被害を受けたことによる心の傷をなかったことにできるのだ!
姉があまりにもブラックパワハラ大学の悪い影響を受けているので、人肉食嗜好も大学に蔓延するなんか悪いウイルスとかなのだろうな、というのはミスリードで、実は母の家系に起因する問題だったんですねーというオチもよかった。オチてた。