TAK44マグナム

テラーハウスのTAK44マグナムのレビュー・感想・評価

テラーハウス(2012年製作の映画)
1.2
お化け屋敷は地獄への入り口?!


華のないキャストと安いCGで全てが台無しな、お化け屋敷を舞台としたオカルトホラー。

う〜〜〜〜〜ん
つまんない(汗)!
ニューヨーク随一と評判のお化け屋敷が、実は地獄の門だったよ〜!というお話。

やたらと胸が大きいヒロインは衣装係。しかしてその正体は霊能者なんですな。
どうにも何かおかしいと気付いたヒロインは、ボンクラ二人組に元エクソシストのオッサンの所へ話を聞きにいかせ、自分は何故か森の中をさまよっておりました。
すると見るからに死霊でもいそうな山小屋を発見!
そこには怪しすぎる老婆が。
「悪魔の祭壇がヤバイぞ〜」と恐ろしいことを実に分かりにくく説明してくれる謎の老婆。
地獄の門が開いたら大変とばかりに、ヒロインはお化け屋敷へと急ぎます。
一方、ハロウィンのコスプレイヤーにしか見えない悪魔の使徒は、スタッフや研修中のネエちゃん達を、チャッチャッとSATSUGAIしまくっておりました!
はたして、ギョロ目のヒロインは地獄の門が開くのを阻止できるのでしょうか・・・?


至極単純なストーリーをこねくりまわして分かりにくくしているのは尺稼ぎのため?
最後にちょっとだけ捻ってはありますが、まったく面白くない。
これなら変に悪魔だの地獄だのとオカルトにしないで、ふつうに殺人鬼ホラーにしたほうが良かったと思います。
お化け屋敷に飾ってある人形の出来が素晴らしく良く出来ているので、いきなりヌッと動き出して襲ってくるとか、そういった感じだったら楽しめたのに。
実際、怪物ピエロとか動物マスク?なんかのコスプレ殺人鬼が出てくる場面は中々のものでしたから、余計に惜しいです。
ただ、肝心の殺害シーンがどれもこれも淡白でして、あまりはっきりと見たいところを見せてくれないし、ストレスのたまるショットばかりで軽く怒りがわいてきます(苦笑)。
定番の首チョンパやショットガンによる頭部爆裂はありますけれど、CGだからか生々しさが足りていません。
せっかくの、半裸の女子の股間に手榴弾をセットしての下半身爆破という野心的なゴアシーンも、肝心の瞬間はカットを切り替えてしまって見せてくれないし。
そこは必要でしょうよ!
たぶん唯一のウリになるだろうシーンだよ?
お尻がキレイだっただけに非常に残念。

思わせぶるばかりで退屈極まりないシナリオと、のっぺりと緊張感の欠片もない演出に加えて、キャストの全員がルックス的に弱い上に演技が下手という、救いようがないB級、いやZ級映画でした。
ともかくCG合成の技術レベルが低すぎます。
人が燃えるところとか、炎関係全般が特にヤバい。
最後にでてくる悪魔は何なの?
昔の戦隊シリーズの敵幹部みたいで失笑するほかありません。
いや〜、時間の無駄とはこの事でしょう!
地獄の門を題材にするなら、ルシオ・フルチの作品とかをよぉく研究してから挑んで欲しかった。

しかし、そんな駄作でもひとつだけ輝いているところがあります。
お化け屋敷の内装や小道具は凝りに凝っていて、素晴らしい!
多種多様なホラーアイコンが飾ってあって、気持ち悪い人形がたくさん佇んでいるのは、たしかに暗所だったら怖くて仕方ないでしょう。富士急ハイランドのよりクオリティが高そうでした。
キコキコ動き出す血だらけ人形なんて、自分の部屋に飾っておいたら毎日オシッコ漏らしちゃうレベルに怖い。
この褒められるべき点を活かして、ベッドに置かれた死体が本物だった!とか、宙に吊られた生首も本物だった!とか、人形かと思っていたら殺人鬼だった!とか、飾ってあるチェーンソーとかの凶器が本物で、それでバラバラにされる!とか、そういうサプライズ満載のスプラッターが観たかったですね〜。

本当にこのお化け屋敷(外観はCGぼかったけれど)があるなら、一度行ってみたいものです。


NETFLIXにて