ルイまる子

エタニティ 永遠の花たちへのルイまる子のレビュー・感想・評価

4.0
トラン・アン・ユン監督の最新作!何を隠そう(隠すこともないが)私はトラン監督の大大大ファン!!全部見ましたね(というかそんなに数ないが笑)。「青いパパイヤの香り」の屋根についたフードのシマシマ模様とその隣の壁や屋根の美しいことよ、そして「アイ・カム・ウィズ・ザ・レイン」のビルから見た空の十字架の美しいことよ!!洗面器一つの置き方からして、数ミリのこだわりよう。美を追求しすぎるが故、物語が疎かなりますが、それはそれとして見ていればよろしい。だから彼の撮る映画は美術が全て、俳優のクセのある性格や人格すら余計なんだろうなと私は先刻承知でした!(鼻息荒い笑)。だから撮影当初から女優さんに「私は操り人形じゃない!」とかキレられたのもよくよくわかります。その時、監督は正直に「君に役者としての技量は求めてない、そこにただ居ればよろしい」とは答えなかったのかな?笑 トラン監督はベトナム人でフランスパリ育ち。だから、例えばデザイナー、アナスイやらのテイストに似てるわけで、西洋を愛しつつ、東洋人なのでその融合。アジア人から見た西洋の美学。そして前作前前作、全部美術品だった、話の筋はオマケみたいな映画だったどれもこれも、でも、ミステリーだったりすると辻褄が合わない等もあり、まともに見ていたら、なんだ一体これは?とイライラする向きも多いでしょうが、あまり気にせず美術品として見て下さい。そして監督は歳を重ね益々全部排除し、たただただ自分の撮りたい美しいだけの映画を作りました。映画を見るというより、「ビクトリア&アルバート博物館」に行った気になって視聴するのが望ましいです(というか監督の全てを分かった風な偉そうな批評になってしまいました)。いやー歳を取るとほんっとに自分のやりたいことしかやりたくなくなりますね笑
ルイまる子

ルイまる子