さうすぽー

聖なる鹿殺し キリング・オブ・ア・セイクリッド・ディアのさうすぽーのレビュー・感想・評価

2.7
自己満足点 54点

これは、正直感想に困る(^_^;)
例えるなら、美味しいのか不味いのかよくわからない料理を味わってる感じです。

ただ、前半は純粋にサイコホラー映画として楽しめました。
はい、前半だけだったら今年のランキング候補になったでしょう。
ただ、中盤辺りから一気に理解が出来なくなって、結局何だったの?という印象でした。

キャストの演技はみんな良かったです。
子供2人の演技も下手には感じなかったですし、親2人も追い詰められてる緊迫感が出てました。

特に家族をメチャクチャにする元凶であるマーティン役のバリー・コーガンの演技は背筋も凍りました。
登場時は、真面目で良い子な感じでしたが、ノイズ混じりの不穏な音楽も相まってだんだん不気味になっていきます。
極めつけは目的を言う際に「急いでるから早口で言うね」と早口で復讐の目的と自分の行いを言うときは鳥肌がたちました...

ただ、そのやってる行為自体は現実離れしていて、どうやって子供にあんな被害を負わせる事が出来たのかが最後まで解らず、モヤモヤしてしまいました。
自分の考え方が足りないのかも知れませんが、自分はまず映画を好きになってから考察をするので、残念ながら好きにならなければ考察があまり出来ません、ゴメンなさい。

そして、後半になってからはマーティンがあまり出てこなくなったので少々退屈にも感じました。

結局この映画も同じサイコホラーである「不能犯」のように感じてしまいました。
前半は心に恐怖を埋め込まれる怖い映画だったのに対し、後半はだらだらと解決に向かう薄いミステリーのような感じになった印象です。

カンヌ映画祭で脚本賞とった作品ですが、自分はそんなにはまらなかったです。
しかし良い演技と良いカメラワーク、良い音楽があったのでさほど退屈しない映画でした。
とりあえず好みが別れそうな映画ですが、はまる人はいるかと思います。