ちぇるごまる

荒野にてのちぇるごまるのレビュー・感想・評価

荒野にて(2017年製作の映画)
4.1
フォロワーさんのレビューを読んでクリップしていた作品。

父子家庭の父親は亡くなり、身寄りは遠方に住む叔母だけになってしまった15歳の孤独な少年。
走れなくなった競走馬ピートとともに連絡先も分からない叔母に会いにはるばる旅立つが、彼を待ち受ける荒野は険しかった…。

BGMはなく、まるでドキュメンタリー映画のような淡々とした作品。
競走馬のピートが交通事故に合った瞬間の映像は映画ということを忘れてしまうほどリアル。
殴られていた父親を救えなかった時や荒野を行く中でのピートとの別れ、バイト代を盗まれそうになって思わず暴力を振るい謝罪した時も、まだ15歳の子どもだけど1度も涙を見せることなかった。
そんな彼が叔母に会えて、一緒に暮らせると知った瞬間に安心したのか号泣する…その姿がとても印象的。
これまでの苦労が報われ、新たな人生が始まる予感のラストに穏やかな幸せが伝わる良作。
ちぇるごまる

ちぇるごまる