遅ればせながら『新感染』を観賞。
噂には聞いていたが、これは見応えありの一本だった。
まずはプロローグがセンス良し。語り過ぎず不穏な様子を少しずつチラ見せして不安感を煽る。
そして、列車乗車からのゾンビ大量発生まではスピーディーに一気に見せる。テンポが素晴らしく、すぐに映像にのめり込んだ。
全般を通して脚本が巧みで、例えば登場人物達の人となりは説明する訳ではなく、ゾンビから逃げる際の個々の行動で語りきる。
そして、待ってましたのマ・ドンソクのパワー全開の見せ場炸裂。これは美味しい役回り(笑)
徐々に事件の背景も明らかになり、主人公との因果関係も明らかに。伏線が非常に効いている。
修羅場における人間の本性の残酷さも忘れずに挿入。本当に恐ろしいのはゾンビなのか人間なのか、というメッセージが投げかけられる。
主軸になるのは、主役親子の関係性変化。特に父親が父性に目覚める過程は本作の本当のテーマだろう。(同じく父親の私にも耳が痛い場面がちらほら:苦笑)
終盤は姉妹、夫婦、恋人、親子、それぞれの別れのドラマが丁寧に語られ、感動さえも用意されていた。
エピローグ、あの唄での伏線回収は涙腺決壊。
見終わった後は、豪華全部入りメニューの食事をした後のような満腹感を味わった。
ゾンビ映画でここまで語るとは、やはり韓国映画は凄い。
ご馳走様でした(笑)
追記)
昔、エキストラのバイトしてたことありますが、ゾンビ役だけは勘弁ですね(笑) 大変そう〜。。