えのき

新感染 ファイナル・エクスプレスのえのきのレビュー・感想・評価

4.3
おじさまが格好いい映画に間違いはない。

ゾンビ化する感染症が流行る街から娘と共に新幹線で逃げる物語。
王道、かつ完成度の高い作品だった。

まずこうしたパニックものとしてありがちな「理不尽な行動をしてトラブルを起こす人たち」がいないことが大きい。
悪人も善人も思い思いに行動してその結末を迎えていることが良く分かる。展開の作り方が上手い。

次に、キャラクターが良い。
自分が一番好きなのが紺ブレザーのおじさま(マ・ドンソク)であることに間違いはないけれど、どの登場人物も非常に魅力的で皆に思い入れを持つことができる。車掌さんが次に好き。娘役の子の演技は本当に素晴らしい。主人公の顔は小泉環境相に似ている。

日本の漫画やアニメがそうであるように、近年は韓国のアーティスト、ドラマ、映画業界におけるソフトパワーの強さに目を見張る。
ゾンビ映画の古典となり得る名作であるように感じた。
最後に、くだらないけど邦題は好き。
えのき

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