いののん

エルストリー1976 新たなる希望が生まれた街のいののんのレビュー・感想・評価

4.1
スターウォーズについて全く詳しくないけれど、気になって観賞。

1976年
これが前代未聞の超弩級SF映画になることなど、
その時、知る由もなく、
誰が監督なのかも知らず、
そしてきっとその時ジョージ・ルーカスもまだ何者でもなく、
ジョージ・ルーカスに会ってもそれが監督だと気づかないくらいの感じで、
ただ矢印の指す方向に従って歩いて行ったらそこがスタジオだったとか、
そんなこんなで人生をスターウォーズというばかでかい怪物に
その後の人生を左右されていった方々のお話。
エキストラと一括りにして良いのかどうか私には全くわからないけど、
とにかく観ていて色々と思うところがありました。


世界の人口が80億人だとしたら、そのうちの約25%もの人が
スターウォーズを観ているらしい。
その巨大怪物映画スターウォーズに
エキストラ(と一括りにして良いのかはわからないけど)として出演し、
好むと好まざるとに関わらず
その後の人生はスターウォーズにどうしたって巻き込まれていく。


その後の人生が順風満帆な方もいらっしゃったと思うけど、
プライドやら嫉妬やら妬みやら肥大化する自意識とやらに
自分の人生を侵食されてしまった方もいらっしゃったのではないかと思う。
それにどう折り合いをつけ生きていくのか。
これは、特別な方々のドキュメンタリーなのかもしれないけど、
でもこれは、私自身と地続きの話でもあるように感じられ、
苦しく切ない気持ちにもなりました。


コンベンションという言葉がよく登場しましたが、
スターウォーズのファンの方々が集う催し物なのでしょうか。
ファンの方々にいついつまでも愛される姿をみて、
これも人それぞれなのかもしれないけれど、
それはやはりステキなことだなあと思いました。
ファンの方々は、主役級のキャストだけでなく、
ほんの一瞬しか映らないような出演者まで含めて
スターウォーズという映画を愛しているからこそ、
各地でコンベンションが催され、
そしてこのようなドキュメンタリーが製作されるのだと思うと、
スターウォーズという映画の、底知れない大きさをあらためて感じた次第です。
いののん

いののん