今作も良くも悪くもM・ナイト・シャマラン作品って感じ。ただし「アンブレイカブル」にあった淡々と話は進んでいくけど、不思議な違和感や雰囲気というのがテーマ的に薄れていたなという印象。言い換えれば観客が置いてけぼりになってる感じも（難解ではないので、テンション的な面で）。もっと盛り上がってほしいなって部分もあったり。ラスト30分、音楽と共に流れる映像の演出、あれは好き。ホラーが上手いよね。多重人格というテーマはすごく90年代っぽくて好きです。エンドクレジットでネタバラシになるけど、マンガっぽい非現実的な展開になった。これはこれで嫌いじゃないけど、それならもっとえげつないホラーにしてほしかった気もする。まぁここらへんがシャマランらしいのかな。ジェームズ・マカヴォイの独壇場な映画であり、最後はズルい締め方で終わった。ちゃんとサプライズを入れるのがニクい。
