たつなみ

スプリットのたつなみのレビュー・感想・評価

スプリット(2017年製作の映画)
3.0
『アンブレイカブル』に引き続き、『Mr.ガラス』を観るかどうかを判別する為に鑑賞。
シャマラン好きな方にはタマラン(すいません…)作品なのかもしれんけど、私にはちょっとイマイチな感じだったかな。

とにかく本作はJ.マカヴォイの演技力に尽きる。
多重人格という奇想天外な設定なのに違和感無く演じられるのは完全にこの人の力。
…でも人格が23人って盛り過ぎじゃない?
出てくるのってせいぜい5〜6人だし。
(メッチャ大量の歯ブラシを見せて『こんなにいるんだよ〜』と説明されてもなぁ…)

唐突に始まる冒頭はもの凄く期待値が高まったが、女性たちが監禁されてからはストーリーに大した起伏が無く、全然ハラハラしない。
今だから言えるんだろうけど、この作品って要は『Mr.ガラス』の為のお話な訳で、『自分の作品をユニバース化するオレってスゲェ』という、シャマランの自画自賛の匂いがプンプンしてくる…。
良く考えたら『アンブレイカブル』って相当昔(2000年)の作品なんだよね。

それでもヒロインのアーニャ・テイラー=ジョイは何とも切ない表情がいい味を出していた。
ラストで彼女がケヴィン(?)と出会った事で己の心の傷に立ち向かおうとする表情はとても印象に残った。

2作観ての感想は『やっぱりシャマランという人は本当にナルシストなんだなぁ…』ということ。
私の中でヘンな思い込みもあるんだろうけど、作品を観ながら『今のすごくない?』と常に彼に問われ続けている気がしてくる。
やっぱり『Mr.ガラス』はレンタルにしようかな…。