ロックウェルアイズ

ホドロフスキーの虹泥棒のロックウェルアイズのレビュー・感想・評価

ホドロフスキーの虹泥棒(1990年製作の映画)
3.9
ダルメシアン命の大富豪ルドルフが、心臓発作で昏睡状態に陥ったことから始まる相続問題。
甥のメレアーグラは、街の泥棒ディマと共に下水道で暮らしいていた。
遺産の話を待ち、よく対立しながらも友情が芽生え、最後には…というお話。

初ホドロフスキーでしたが、初めてでもなんとなく、ホドロフスキー作品の中でもソフトな方なんだろうなと想像のつく優しい物語。
遊園地みたいな映画で、観ている時はどんちゃん騒ぎの世界観に酔いしれるけれど、終わってから少し経つと、観たのがまるで遠い昔のよう。
映画の最初の方との印象も違いました(正直、ルドルフパートにあんな長尺いらないだろとも思いましたが…)。
この映画の主人公はディマ。
金に飢え盗みを働く、クズな彼の成長物語。
ワンちゃんクロノスは結局何だったのか?
どうやら、最後のワンコはクロノスじゃないらしい⁉︎
個人的には、ディマ&メレアーグラよりも身長差コンビとディマ&アンブローシア(新聞屋)派。
富裕層と貧困層。貧困層の中にも上下がある。
とにかく強いメッセージ性を感じた。
ただ少しとっ散らかり過ぎていたり、難解すぎていたりで、イマイチ掴みきれなかったのも事実。

余談:服の上からの電気ショックには笑ってしまった。
あと、下水道にあんなタランチュラはいません笑