金と蓄音機と石。あと命。
どれも当人にとっては死ぬほど大切なもの。それぞれ何が大切かは違うってことなのかな。
冒頭が相当狂っててあっけにとられるものの、思ってた以上に構成が分かりやすくてビックリ。途中からは狂気的な箇所もあまり多くなくてむしろ終盤は下水道アドベンチャー的な面白さがあったり。
頭と終わりが川辺でのシーンでそこがうまく帰結しているのが印象深かった。
何かに執着する人々を描いている。それぞれ執着するものが違っているんだけれども、命にかえがたいぐらい大切なものだと当人たちは思っている。
当人以外が見るとそれは石ころに思えたりする。おふざけにも見えるんだけどもそれをバカにすると痛い目をみたり、大切さに気づかされたりする。
生と死をワイルドに描くイメージがあったのでその辺りは意外性があった。軽快に街を歩きながら盗みを遂行するシーンは喜劇みたいで楽しかった。