もじゃ太郎

ドリームのもじゃ太郎のレビュー・感想・評価

ドリーム(2016年製作の映画)
3.9
冷戦時に米露のどちらが先に有人飛行に成功するか。露のガガーリンに先を越された米は必至に露の後を追う。その有人飛行計画の一角になったのは3人の黒人女性だった、という実話に基づいた話。

黒人と白人が区別され、女性の地位が低かった時代に他の白人男性に混じって仕事をすることは並大抵のことではなかったろう。何より歴史で習った人種隔離政策的な話がたったの50年前であることに改めて驚いた。50年後に黒人初の大統領が誕生するといったら驚くだろうな。

映画としても良くできていた。特に、冒頭の3人の女性の登場シーン。車がエンストしている場面だけで3人の個性を見事に表現していてよかった。
黒人女性の扱いに四苦八苦しているグループ員が徐々に彼女たちを認めるところなどもよく描かれていた。

女性にスポットが当たる映画が増えてきたが、質の面で納得いくのは初めてだったかもしれない。女性を輝かせるには周りの男性の役回りも大切だ。ケビン・コスナーが黒人女性を認める役回りだったがかなり良かった。男前すぎた。