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アシュラのkouのレビュー・感想・評価

アシュラ(2016年製作の映画)
3.5
とにかく映画の勢いがあり、鬼気迫る演技で盛り上げ、アクションも見事。ここまで振り切った面白い作品がしっかり作られるのが韓国映画のすごいところだと思う。毎回韓国映画のクオリティの高さに驚かされる。

騙しあいや裏切り、その中でかつての兄弟のような関係性であったり、つながりが悲惨な結果へとつながっていってしまうのが切ない。人間ドラマをきちんと描きながらも、アクションの迫力も両立している。これはどうやってとったのだろうと思わせるシーンが何度かあったのも印象深い。最新のアクション映画として新鮮であるのだ。

あるヒエラルキーがあり、その底辺で汚れた仕事をこなす主人公。彼が刑事に弱みを握られ、板挟みでもだえる。本作で特徴的なのは、ヒエラルキーの底辺であり、搾取され続ける立場の男が主人公であるところだろう。彼が一矢報いようとする展開に胸が熱くなる。素晴らしく面白かった。
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