かすとり体力

アシュラのかすとり体力のレビュー・感想・評価

アシュラ(2016年製作の映画)
3.9
また韓国映画の力量をまざまざと見せつけられた・・・。

簡単に言うと、北野武監督作品『アウトレイジ』の登場人物を極悪市長、極悪役人、極悪警察、極悪検事等に置き換えた上で、その極悪度をエクストリーム方向に100倍したような作品。やべーー。

韓国映画お得意のバイオレンス描写も特に際立っていて、しっかり即物的、即ちリアルで、観ていて超絶痛い。
記号化されていない「怖い暴力」が描かれていて良き。

また、このバイオレンス描写も「ちょっとした一手間・工夫」が加えられていて(料理じゃないんだから・・・)、フックが効いて観ていて楽しさすらある。

なんで顔面をひたすら殴る暴行シーンを「あの一手間」でここまで怖くできるのか。
あと、噂で聴いていた例のグラスのシーンの衝撃度。工夫ってすげえ!!

また、登場人物が誰もかれも「顔力」が最高!
主人公のくすぶれイケメン顔も説得力しかないし、なにより市長よ・・・。
あいつのサイコな満面の笑みが画面に映るだけで、そこに求心力が生まれる。最高過ぎる。

あと、どうしても触れざるを得んのが、中盤のカーチェイスシーンな。

なんだこれ?

こんなにハイテンションで、まじで自分も一緒に暴走車に乗っているような錯覚にすら陥るカーチェイスシーン観たことねぇ!!

どんどんどんどん熱量が高まっていき、最後には撮影画面もぶるぶる震え出して、まるでスクリーンから発火し始めそうな熱量。
この熱量は『マッド・マックス 怒りのデスロード』の最終チェイスを超えてしまったかもしれない。

ということで、やはり韓国映画、やりよる!

バイオレンス系がお好みの向きには確実におすすめ!!
かすとり体力

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