wakachang

アシュラのwakachangのレビュー・感想・評価

アシュラ(2016年製作の映画)
-
アジア圏映画好きですが、韓国映画は手が回ってなくて。あまり見ていない私。見ると密度や業がすごいなと思うんですけど。ちなみに『殺人の追憶』『母なる証明』『アジョシ』『チェイサー』『サニー 永遠の仲間たち』とかは好き。ドラマで見たのは『宮』『シークレット・ガーデン』、チャングム位。

そんな私が、先日、3/4公開の韓国映画『アシュラ』の試写会へ。脚本/監督のキム・ソンスさん(『MUSA-武士-』の人)のトーク付きで、たくさん作品について話してくれて興味深かった。あとこの日の通訳さんがすばらしくて。監督が話した後、訳すのがほぼタイムラグなくて、ノーストレスでした。

映画『アシュラ』は、ノアール好きの監督が、自分流のノアールを撮った作品。ノアール好きには、かなりたまらないかと。架空の都市が舞台で。黒社会の中の悪人ではなく、市長、警察、検察といった権力側の人間がことごとく悪人で。悪人が支配する街はこんな荒れ果てるのかと、うすら寒いものがありました。

いろんなしがらみにさい悩まされて、悪事に手を染めざるを得ない刑事のハン・ドギョンを演じるチョン・ウソンさんがすごくよかった。好みの揺れるキャラ。しかも、かっちょいい。色っぽい。悪徳市長のパク・ソンベを演じるファン・ジョンミンさんが、もう憎々しくてたまらなかった。うますぎる。

刑事ドギョンを利用する検事(クァク・ドウォン)と検察捜査官(チョン・マンシク)が、またエグくて。正義のために行動してるのか、ほんとわからなくなる。そして後半、三つ巴で怒涛の展開になるのですが、まじ修羅場で。うわあーってなりました。見応えあった。ノアールの醍醐味。
wakachang

wakachang