ぴろぴろ

君の名前で僕を呼んでのぴろぴろのレビュー・感想・評価

君の名前で僕を呼んで(2017年製作の映画)
4.5
溜め息が出るほどに眩しくて、瑞々しくて、透明感があって。 いつまでも心に留めておきたい美しい映画でした。 彫刻の様な、絵画の様な、高尚な詩の様な、画面に出て来たもの全てが美しすぎる。 ドロドロとかイヤらしさが全く無くて、素直に、楽園で戯れる惹かれ合う恋人同士。 避暑地の別荘という非日常の世界が、夢の様な現実が永遠には続かない儚さを物語る。
何を言っても、この映画の前では陳腐な形容になってしまうのですが、北イタリアを舞台に、少年のひと夏の出会いから別れを描いた物語。 まさに『恋に落ちた』人の揺れる心の動き、波打つ鼓動、息苦しさ、喜びと戸惑い。
役者と台詞、表情、風景、音楽、二歩も三歩も前を行くセレブで革新的なご両親の考え、ラストシーン。
もう完璧。
伝説になりますよ。
人も羨む全てを持ってるエリオが、痛みや苦味を知り、経験からオトナになって行くんですね。 キラキラ輝く若い日の素晴らしさを思いつつ、未熟な自分も我が子にこんな言葉を掛けられる日が来ると良いなぁと チャカチャカせわしなく家路を急いだ。
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