ダガバジ

暗黒女子のダガバジのネタバレレビュー・内容・結末

暗黒女子(2017年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

順番ぐちゃぐちゃの感想メモ

正直最初というかタイトルから小百合といつみ含んだ女子全員に裏の顔があるのバレバレだったから概ね予想通りではあった
でも絵が美しいし演技がとても良かった

選ばれたものだけの特別なサロン、いつみを慕う後輩たち…という幻想がぐちゃぐちゃに踏みにじられた最悪の舞台だったのがこれを待ってたんだよという嬉しい気持ちでいっぱい
太陽と月のようと言われたいつみと小百合が聖堂で脇役たちへの復讐計画を話して高らかに笑い合うシーンが美しくて最悪だった

脇役の小説は罪をなすり付け合う告発文かと思いきや共犯だったのは親友のフリをした小百合も告発される系かと思っていたので意外ではあった
親友としていつみを支えていたのかと感動?したのも束の間、小百合はいつみを自分の理想として作品化していたというのはちょっと残念だった
小百合にはいつみを最後まで支えていて欲しかったが、復讐を遂げる直前に一人だけすっきりして先生への愛に生き、全てをサロンに置いていく宣言は小百合も脇役でしかないと告げられたようで複雑だった

秘密を握って脇役を侍らせて椅子にふんぞり返るいつみ、 胎芽を聖母のように撫でるいつみ、復讐を誓って正気を取り戻すいつみ、屋上で脇役と話すいつみ、どれも最高だった
そんな最高のいつみ演出家小百合には平凡な女としての生を望むいつみは耐えられなかったのだろう
私もいつみには美しき究極のエゴイストでいて欲しかった…
「今のいつみより私の方が綺麗」と気付いた小百合、美しくてパーフェクトな女子が好きなだけでは?
いつみの他に自分以外の逸材が居たらそっちの演出家になってそうでもある
鈴蘭の毒によって主役の座(椅子)から転げ落ちたいつみを見て泣き顔にも見える表情で笑う小百合、悪魔なのに人間的で困る
理想の主役を無くして泣いているのか、親友を殺してしまった後悔なのか、新たな主役になった喜びなのか…
飯豊さんと千眼さんの演技が最高だわ

新たな主役小百合を囲んだ脇役たちの笑顔エグくて本当に好き
モブ女子たちも既にいつみのことを忘れて小百合に黄色い声を上げているんだろうなあ
新たな脇役が読んでたゲーテの『ファウスト』、小百合がメフィストフェレス役だったのかなあ

あと北条先生は避妊くらいしろよとは思った
高校生活あと1年もあるし許してくれるだろうって数年我慢出来なかったやつが何言ってるねん
そこだけは絵面の美しさでカバー出来てなかった
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