ローガン・ラッキー
豪快で賢くて優しい大泥棒の笑えて泣けるエンタテイメント!
脱獄&強盗エンタテイメントとしてメチャクチャ楽しい!更に、過剰な資本主義やネット社会の穴、退役軍人の問題にまで目配せしてて、なんて見事な脚本でしょう。
気になってググってみたら、なんと脚本の「レベッカ・ブラント」さん、名前が映画組合のデータベースに無く、同作品のプロモーションでもインタビューや写真は一切なくて、偽名説が唱えられてるとか。
なんだよ、それ。トランボかよ。
超有名脚本家の偽名だったりするのかしら。
最初、チャニング・テイタムがいつものふざけたアンちゃんじゃなくて何かシリアスな父親を演じ始めたから「あれ?予告編詐欺かな」と思いきやからの、いきなり爆笑ですよ。
テイタムもアダム・ドライバー演じる弟も悲しい過去と現実に向き合ってるんだけど、対照的なキャラのローガン兄弟2人がするユーモラスな絡みに、どうしても笑ってしまう。
賢いんだか、バカなんだか分からない。双方の意味で天然なのかもしれないが、犯罪計画は天才的の一言。
展開を予想させながらも2〜3度、驚かせてくれたし、その驚かせ方も嫌な感じがしない。騙されてハッピー。
マジで、どこぞの『エイプリル◯ールズ』とか『イニシ◯ーション・ラブ』の製作者は、ソダーバーグ作品を何度も見返して頂きたい。
007ダニエル・クレイグは今までの鬱憤を晴らすかのように、狂気を秘めながらも知的でお茶目なボム・サイエンティストを見事に演じてるし、ローガン兄弟の妹のライリー・キーオ(プレスリーのお孫さんですってよ!マッドマックスにも出てたあの子)はやけに色っぽいし、子役の子の顔つき(ラスト近くのあのシーンには泣かされた)も最高!
脇役だけど、刑務所の所長の何もかも隠蔽する感じも、よく分からん栄養剤企業の社長も、元嫁のスカした旦那も、すっとぼけた警備員も、紫色のおばちゃんも何もかも、笑える。
『ゲームオブスローンズ』ネタとか歌詞ネタとか分からないし、細かい仕掛けを100%理解出来てる訳じゃないんで、完全に楽しみきれた訳じゃ歌詞けど、それでも相当に楽しませてもらいました。
ソダーバーグは映画本格復帰して欲しいし、ダニエルクレイグは、この路線を突っ走って欲しいし、レベッカ・ブラントさんの今後の活躍に期待。