ノラネコの呑んで観るシネマ

セックスで繋がる3つの世界/ZOOM ズームのノラネコの呑んで観るシネマのレビュー・感想・評価

4.3
コレは面白い!
巨乳に憧れるラブドール作家は、理想の男をコミックに描き、コミックキャラのイケメン映画監督は、自作の映画の主人公に小説を書かせ、その小説はラブドール作家の物語となる。
つまり三つの物語が、エッシャーの「描く手」の様に相互に創作しあってるシュールな構造。
表現手法も実写とアニメーションが目まぐるしく入れ替わり、やがて互いの悪意が混沌を深める展開に。
よくこんなこと考えついたという、アイディア賞的な作品。
全編下ネタ全開のシニカルな寓話だが、イラついた作者にチ◯ポを縮められてしまった映画監督の話が一番おバカでウケた。
ハリウッドの各方面に喧嘩売ってるだろw
惜しむらくは、中盤相互作用の原則がやや希薄化してしまうこと。
まあ終盤の怒涛の展開に持って行くためでもあるけど、全て世界観で持ってる映画ゆえにちょっとのブレも気になった。