ノラネコの呑んで観るシネマ

ザ・シェフ 悪魔のレシピのノラネコの呑んで観るシネマのレビュー・感想・評価

ザ・シェフ 悪魔のレシピ(2016年製作の映画)
3.3
社会派ホラー。
あまりに傍若無人な客にキレたケバブ屋が、客を殺して食材化。
要するに「八仙飯店之人肉饅頭」のケバブ版なんだけど、これ舞台がイギリスで主人公は難民で、ホラー設定で大真面目に社会批判をやってるのがユニークといえばユニーク。
しかも単純な反差別じゃなく、酔っ払いの悪質な客たちも持てる者に搾取され、酒とドラッグで現実逃避してるというとこまで描いてる。
意欲作なのは確かだが、主人公の理性と狂気の境界が今ひとつはっきりせず、彼が悪の元締めの実業家を狙う理由も弱い。
言いたいことは分かるけど、ホラーの部分と社会派の部分のマッチングは最後までしっくりこない。
同郷のホテルの女性も、あんまり生きてなかったし。
悪の二つのクラブの名前は笑った。