シネラー

女神の見えざる手のシネラーのレビュー・感想・評価

女神の見えざる手(2016年製作の映画)
4.0
日本ではあまり浸透していない
ロビイストのロビー活動を
題材にしている為、
内容に関して難しさを
感じない訳ではないが、
良い社会派サスペンスだった。

序盤は私自身の勉強不足もあり、
ロビー活動にその周辺人物の
立ち位置の把握に難しさが
感じられた。

しかし、大まかに内容が掴めてきた
中盤以降になると
ジェシカ・チャステイン演じる
主人公スローンの人間描写に
惹き付けられた。
自分の理念や目的の為に
手段を選ばない冷血な人物かと思えば、
か弱い人間的な部分も見受けられる。
恐ろしくもあり味方にも敵にも
したくない人物だが、最後には
尊敬をしてしまうような
魅力的な人物だった。
序盤から伏線や前振りがされる為、
軽く鑑賞するのに適しないと思うが、
爽快感あるエンディングには
惚れ惚れする。
只、突破口となるスローンの切り札
に関しては、サスペンスとして
便利過ぎるように思えた。

社会派サスペンスとしての面白さ
もあるが、その人間模様が
とても好きに感じられた映画だった。
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