らんらん

命美わしのらんらんのレビュー・感想・評価

命美わし(1951年製作の映画)
4.0
松竹お得意の人情喜劇的なドラマ
群像劇風だけどあえて主役を選ぶなら笠智衆(&杉村春子)だと思う

【あらすじ】
自殺の名所として観光地化しているお堀の近くに住む笠智衆一家(父笠智衆、母杉村春子、長男三國連太郎、次男佐田啓二、長女の五人家族)

笠智衆(&杉村春子)は人が死のうとしてるのを見過ごせないと、予感があればパトロールに繰り出し何人もの自殺者を保護し更生させて来ました

そして今日もまた笠智衆は若い女性(桂木洋子)が飛び込もうとしているのを阻止し家に連れ帰ります
一息ついたのも束の間、今度も若い女性(淡島千景)が飛び込んじゃったらしく居合わせた長男(三國連太郎)が救い出し連れてきます

物語は淡島千景&三國連太郎、桂木洋子&佐田啓二のカップリングとそれを見守る笠智衆&杉村春子って感じで進んでいきます

【感想】
うまく説明できないけどほんわかしてるのがいいです
美談にしてるわけじゃないし、かといっておふざけしてるわけでもない
なんだろうなぁ、自然な感じ当たり前な感じが良いです

笠智衆と杉村春子が絶品だった
笠智衆の大真面目なおとぼけ、不器用さが笑えるし
杉村春子の表情、語り、ほんと上手かった

自殺の名所が舞台で、メイン出演者の淡島千景と桂木洋子が自殺未遂者
普通なら深刻になりそうなお話なんだけどそれを喜劇にしちゃう、デリケートな問題をうまいこと面白く、暖かく、勇気を与える作品にしちゃう、凄いです
全てを丸く収めちゃうハッピーエンドなのも好きです

ちなみにクレジット順はうろ覚えだけど
淡島千景、桂木洋子、佐田啓二、三國連太郎、笠智衆、、、って感じだったかと
淡島千景がトップなんですよね、なかなか興味深い順番
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