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ジェーン・ドウの解剖のcoroのレビュー・感想・評価

ジェーン・ドウの解剖(2016年製作の映画)
3.4
暗がりの中を慌ただしく動き回るカメラ。次々と発見される家族の死体。地下室から一家とは無関係な半身土に埋まった死体が発見される。この身元不明の女性の死体は、検死官の父と息子が営む遺体安置所へと送られる。突然始まるこのクライマックスのような冒頭から一気に引き込まれていく。










以下ネタバレ

医学的な視点で、詳細に記録を取りながら解剖されていく名もなき死体。メスがひとつ身体にくい込むごとにあらぬ事を想像しながら語られる言葉は、次第に死者の記憶を呼び覚ます呪文のように聞こえはじめてくる。
どんなに切り刻まれようと身動きひとつしない彼女の、透き通るような肌と無表情な目が恐怖に反して美しい。
B級感を織り交ぜたのが良いのか悪いのかは、見る人の感性に委ねられそう

小道具としての鈴の音がノスタルジックで可愛い。
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