賽の河原

ダンサー、セルゲイ・ポルーニン 世界一優雅な野獣の賽の河原のレビュー・感想・評価

3.2
酷い語彙力で説明すると、セルゲイポルーニンさんがチョー才能あって、才能がヤバすぎて最年少でイギリスのロイヤルバレエ団のプリンシパルになっちゃうんだけど、電撃退団したり自分探ししたりしながら、なんやかんやで引退して、引退に際して撮影したPVがヤバすぎって話でしたね。
結構評判良かったんで、「ほーん、セルゲイさんのバレエ、知識がない人が見ても一目瞭然なくらい圧倒的にスゲーんやろなあ...」くらいの期待感で行ったら、個人的には案外「おお...まあスゲーけど、おお、うん...」くらいで拍子抜けしたというね。だって「他のガキとの比較」とか「その他大勢の団員との比較」くらいの絵しかないし、「ヌレエフの再来」とか言われてもヌレエフが分からない無教養な私には圧倒的な凄さは正直ピンと来なかったというか。「他のプリンシパル級の人と比べていかに凄いか」っていう絵がないとダメなんじゃないかなあ...って気はしましたね。「いやー、スゲー高く跳ぶな〜」とか「回転しても全然ぶれねーなー」とかも分かるし「女の子のダンサーがポーッとした感じで見てる」とかでも表現していたとは思うんですけどね。
割と家族の話とか陳腐な気もしないでもないし、「両親の離婚が〜」的なくだりも敢えて核心が空白になってるもんだから「なるほど、それは大変そうだが核心の部分が分からんと価値判断はできんわ」ってなるというね。
ただ足の色とか鎮痛剤とかガンガン飲んでたりっていう「世界一優雅な野獣」の裏の痛々しさとか精神的なキツさみたいなのにはドキッとさせられましたね。
まあ「ギフテッド」で「才能がある人をどう扱うか問題」を観た後だったんで、「才能のある人の苦悩問題」はタイムリーでしたね。私には関係ないですけどw
ドキュメンタリーって難しいっすね〜。(っていうかセルゲイさん普段の映像よく撮ってるし、残ってるなーとか感心)
期待高すぎただけで普通に面白かったです。
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