Smoky

タリーと私の秘密の時間のSmokyのレビュー・感想・評価

タリーと私の秘密の時間(2018年製作の映画)
4.0
名匠ジェイソン・ライトマンが『ヤング≒アダルト』以来、久々にシャーリーズ・セロン様とタッグを組んだ意欲作。本作のプロデューサーでもある彼女が(例によって)クリスチャン・ベイルやロバート・デ・ニーロ並みの完璧な役作りで作り上げた、見事なまでに弛んだ顎とお腹は、結果的に彼女にワンオペ育児を強いるク◯旦那(『SATC』のバーガーね。懐かしい)と共に、物語のリアリティを醸し出す重要な鍵になっている。

日常の何気ないシーンや、登場人物の発する言葉に、とても深い意味や伏線が散りばめられていている(「謝らなくていい。何も悪いことをしていないのだから…」)。アンジェリーナ・ジョリーやエマ・ワトソンのように、オフスクリーンでの社会活動は少ないかもしれないけど、シャーリーズ・セロン様は、映画人らしく、出演やプロデュースする作品で、女性として自身のメッセージや自分の持つパワーを正しく行使している人だと思う。

そして、この映画のもう一人の主役、マッケンジー・デイビスの素敵さにヤられた。ロビン・ライトのような透明感と知性を感じる女優。

あと、重要なことなんだけど、この映画は『ファイト・クラブ』を知っていて観ると味わい深いものがある…というのを付け加えておく。
Smoky

Smoky