児童小説『クマのプーさん』誕生の裏にあった原作者A・A・ミルンとその息子の絆と葛藤を描いた伝記ドラマ。
“クリストファー・ロビン”ではなく“ビリー・ムーン”の物語。
どうしても同時期に公開された『プーと大人になった僕』を念頭においた上で観てしまうけど、内容としては真逆の作品でした。
あっちは本の中のクリストファー・ロビンを描いた作品で、こっちは本のモデルとなった原作者の息子を描いた作品。
我が子をモデルに物語やキャラクターを生み出してしまったことで、息子に思わぬ重荷を背負わせてしまうという、プーさんのイメージからはかけ離れた真相を描いた作品でした。
原作者ミルンの戦争で受けたトラウマも描かれており、考えさせられるものがあった。
“君の言う通りだ ただの風船なのに”
僕たちが見ていたのは戦争の傷を癒すために生まれたプーさん。
本物のプーさんはビリー・ムーンだけのものなんだと思います。