ダンテ・ラムのフィルモグラフィー中では(あのまったく印象に残っていない)『ブラッド・ウェポン』系の作品という感じがしたので、どうかなと訝りながら見たのだが、杞憂でした。アクションシーンだらけである。近接戦闘、カーアクション、銃撃戦、果てはボートレースと、思いつくこと全部やりましたと言わんばかりの全部盛りで、異様に熱量が高い。
そんな中でも個人的におおっと思ったのが少年兵の描写で、ロシアンルーレットとかシャブやって目がトロンとしているのとか「うへー」と思ってたら警察署のシーン。びっくりしますね、いいですね。
ただ、この手のリアル路線は個人的にあまり好みでなく、あの珍奇な『魔警』のほうがよほど愛せるという気もする。「『ローン・サバイバー』も『パトリオット・デイ』も嫌いじゃないけど、やっぱりピーター・バーグって『ランダウン』とか『バトルシップ』みたいな路線のほうがいいよね」ってのと似ている。なんか国威発揚っぽいテンションも鼻白む。