現実逃避帰国準備

ゲット・アウトの現実逃避帰国準備のレビュー・感想・評価

ゲット・アウト(2017年製作の映画)
3.0
ホラー苦手がレビューする思い出しホラー映画祭り開催中。

観たのは去年位だけど、今の社会問題に対してタイムリーな映画。あらすじ読まずに観た方がいい。

スポイラーアラート↓




昔からある「Black Lives Matter」運動は、ごく最近激化したから、黒人差別について深く考えさせられるこの映画は今が旬。

黒人の身体能力をadmireしている白人達(アジア人もいたね)という設定がまずびっくり。私も、黒人の身体能力は、オリンピックとか見て、民族的に優れていると思ってたけど、体乗っ取っちゃう位羨ましいと思ってる人達を映画にしちゃうところにびっくりした。

Admireしてるだけなら良いけど、Black Livesは全然Matterじゃなくて体乗っ取り、精神的に苦痛を与え続けてる神経の図太さに吐き気がするね。

この映画のせいで、白人女性を敬遠する黒人男性が増えたwww

警官が女性のドライバーズライセンスだけじゃなく、運転してない黒人のID提示まで求めたシーンは、「ああよくある人種差別ね」と思わせといて、実はもっと違う意味が入ってた。

実際、暗闇に黒人が立っているのと、アジア人が立っているのでは、殺気を感じるのは、体の大きい黒人の方。体細く小さいアジア人がナイフ持って立ってたらもちろん、殺気を感じるのはアジア人の方だけど。だから、見かけで警官が職質したり、何か悪い事するんじゃないかという目で見張ったりするのも分からないでもない、と言うのは偏見だ、Racistだとなる。

つい一週間前に、電車に乗っていた旦那が、iPhoneをひったくられた。それ以降、怒りまくりの旦那は言っちゃいけない言葉Nワード連発し、「N*****はLow lifeな犯罪者達を指してて、黒人とは別グループだ」Racistじゃないと言う。旦那はオバマを素晴らしい大統領だったと尊敬している。スキンカラーは関係ない。犯罪グループが憎いだけ。でもそのグループがここの地域では主に黒人という事実がある。そして、ポリスに犯人の服装髪型を説明するのに、スキンカラーも重要な特徴の一つとして伝えるが、スキンカラーを言う事でRacistになるのか? ちょっと前まで満員電車だったのが、コロナですっかり空になった電車の中で、携帯電話ひったくりが増えてるらしい。殺される危険があるポリスが警戒するにあたって、圧倒的に犯罪を起こす数が多い黒人に目を付け、未然に犯罪から市民を守ろうとする事は不当なのだろうか。銃を持っているかもしれないと思う事は偏見になるのだろうか。でも、無装備、手錠をはめられてる状態での過剰拘束は明らかに不当だ。

数か月程前のNYのセントラルパークでの、黒人バードウォッチャーと白人女性の事件では、白人女性がポリスに電話して、「彼はBlackだ」と伝えたけど、それが一回だけじゃなく、「彼はBlackだ」と2回以上繰り返した。1回だけなら良いけど、2回以上繰り返すとRacistに聞こえる。彼女は明らかにRacist。彼女の会社は即彼女を解雇した。

何十年経っても、警官が、黒人だと言うだけで不当な扱いをし続けている現在、でもほんのちょっとずつ、ちょっとずつ、改善している。ほんのちょっとずつ。こういう映画や事件が変えていく。それなのに、トランプが大統領になって、時代が逆戻りになった。奴隷として連れてきたアメリカ人の子孫や移民が歴史の尻ぬぐいをする。後200年くらい掛かると予想。子孫が尻ぬぐいすると言えば、原発を思い出す。これは何万年掛かる?

結末はハッピーエンドで良かった。TSAのお友達に感謝だね。