らんらん

嫉妬のらんらんのレビュー・感想・評価

嫉妬(1949年製作の映画)
3.5
高峰三枝子&佐分利信主演
劇中のタイトルでは「喜劇 嫉妬」の表記

喜劇ねー、確かに軽快な音楽がかかっていたりユーモラスなシーンもたまにあるけど、中身を書いてくと結構ヘビーな内容かも

亭主関白な夫(佐分利信)がいて、綺麗な奥さん(高峰三枝子)は自分を殺して尽くしています
何しろ呼びかけは「おい!」だし「マッチ!」「新聞!」とか単語ばかり

ぶっきらぼうなだけならまだいいんですが、愛人を囲って浮気までしてる
そのくせ奧さんが他の男と親しそうに話してるのを見たら下衆の勘ぐり、いやしくも後を付けてみたり
極め付けは奧さんの弟が危篤だっていうのに、それを逢引の口実だとか憤慨して強引に連れ帰る

浮気してる時点でアウトだけど、危篤の病室であの振る舞いはないわー
結局弟は死んじゃって看取ることができず
限界が超えた奧さんは離婚を切り出すんだけど、見苦しく土下座したり今更改心すると言ってみたり

結局奧さんは家を飛び出し気持ちを新たに出直すってお話、クズ旦那は愛人(美人局だった)の夫(三井弘次)に脅される日々、、、チャンチャン

おそらく当時はこんな亭主関白が多かったんでしょう、それを揶揄したストーリーなのかなと
それにしても旦那の山村聰はいいとこなかったなー、あと滑舌悪いのか所々聞き取りづらい

ということで、あまり気分のいい内容でもないし、正直笑えないお話なんですが
美しい高峰三枝子が見られたことが一番の収穫
色んな仕草やリアクションなんかも素晴らしい
よく旦那が用を言いつける時「○○!」って単語だけ言うんだけど、それを毎回「は?」って言うところがなんかツボ
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