kani

光のkaniのレビュー・感想・評価

(2016年製作の映画)
3.0
ジェフ・ミルズのテクノをバックに島の映像、しかも明らかに夏なのに椿が散ってる…ということで、あ、これはかなり狂ってるやつかとピンときました。

この映画は俳優陣の演技が凄い。
普通の皮を被った殺人者、無力で薄汚い馬鹿でかわいそうな男、人を思い通りにして自分の手は汚さない狡い女、飲んだくれの虐待クズ親父…

井浦新の瞳は底無し沼みたいで、演技とはわかっていても心底恐ろしいと感じたし、
瑛太の狂った笑い、父親の暴力に怯えて縋る声も流石としか。
平田満の…何と言ったらいいか、底辺の人間の溢れる汚なさみたいなもの。とにかく震える、迫力、凄みがあった。
ハセキョーとマナミさんも良かった。


だんだん観てるうちにアンバランスなテクノも馴染んでる気がするのよね、岡本太郎作品も気味の悪さに一役買ってたのかな。

ストーリーとしては何一つ救いはないし、後味もめちゃ悪いし、アイツはこれからも平然としたフリで生きていくんだろうし、てか何で木が生えたのか…

そして椿ちゃんのパパパパパパパ……………は悪寒モノだった。

何が言いたいのかわからない感想になってしまったけど、観た人ならこうなるのも少しは分かって頂けるのでは…笑
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