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gifted/ギフテッドのmoekoのレビュー・感想・評価

gifted/ギフテッド(2017年製作の映画)
3.7
幼い頃に母を亡くし、叔父フランクと2人で暮らすメアリー。学校生活の中でメアリーの天才的な数学の才能が明らかになると、教育者達はギフテッド教育が盛んな学校への転向を進め、最終的にメアリーに英才教育を受けさせようとする祖母イブリンと人権争いをすることに。
教育って難しいなと思いました。フランクの考えもイブリンの考えも間違いとは言えなくて、どちらが本当の正しい道なのかはわからない。メアリーの気持ちを尊重することは大事だけど、時として子どもの今を生きる姿は向こう見ずで無謀に見えてしまう。才能のある子なら尚更、それを無駄にしてほしくないと思ってしまう。だからと言って、子どもを所有物のように扱ってはいけない。あれこれ考えると、どこに落とし所を持っていけば良いのか、迷宮入りです。ただ、イブリンはやり過ぎだったかな。あれでは完全に毒親、毒祖母。彼女みたいな人、沢山見たことあるけどね。奇跡的にこの作品では上手い落とし所が見つかったと思うけど、世の中そう上手くはいかないし、今回の結果が世の中全員にとって正解とは限らない。と言うか、人生1度きりだから、もっと良い正解があったかなんて、誰にもわからない。だから、全力で真正面から向き合って、泣いて笑って、これだ!というものを見つけるしかないのかもしれないですね。
それにしても、メアリー可愛かったな。大人びているのは数学の頭脳だけで、中身は等身大の子ども。キラキラと笑える子どもに育ったのは、きっとフランクのおかげですね。
お気に入りのシーンは、フランクが猫のフレッドを迎えに行った時、フレッド以外の猫も家族になっちゃった場面。フランクの人の良さが表れていて、ニヤニヤしちゃいました。
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