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名探偵コナン から紅の恋歌のjnkのレビュー・感想・評価

3.7
小学校1年の時に劇場コナン一作目を見た自分もすっかりおっさんになってしまい、ついに少し女の人が出てきただけでビクンビクン反応しちゃう毛利小五郎視点に共感するようになってしまった。
特に今回のゲスト女性の異常な爆乳ぶりには目を奪われっ放しで「かるたする時邪魔にならんのかな」とか想像するだけで夢もあそこも膨らむし、少年達に爆乳の素晴らしさを伝えるという意味でも大変素晴らしい作品だったと思う。

そんな世代なので初期のこだま作に思い入れが強いわけだけど、今回はそこと比較しても遜色なく、静野監督作ではウルトラ反則だった異次元の狙撃手を除くと一番好きかもしれない。
要は人がバコバコ殺されてビルがドカンドカン爆破される中で恥ずかしい恋愛話をしてくれたのがとにかく嬉しい。
コナンの基本はやっぱり殺人ラブコメで、あの人が殺されたり自分も殺されるかもしれないとかいう事はすっかり忘れて見てたらイライラする好きって言うの言わないのみたいな感じがとても良かった。

こだま作と言えばイかれた動機による殺人というのも特徴だけど、今回はちょっとそこに一捻り加えられててとても面白かった。あー、そんな事で殺しちゃう?でもあんたなら殺りかねないねーみたいなあの感じ。
静野監督は前作の純黒の悪夢でもこだま作のオマージュ詰め込んでたけど、今回も割とストレートに過去作を想起させるシーン入れ込んでたし、なんか昔のコナンのあの感じってのを復活させる意思があるっぽい。

コナン映画で最重要なオープニングタイトルも工夫されててよかった。
俺は高校生探偵なんちゃらのとこもかるたで飾られてて毎回ああいうのあると嬉しい。

ご当地感については京都より大阪の方がリアルだった気がする。
読売テレビの感じかなりまんまだし、横に川流れてて環状線が走ってたりするから爆発した時はかなり怖かった。
京都の街の場面はあんまなかったけど、夜は短し歩けよ乙女と共に京都舞台のアニメ映画が同時に公開されてるってなんか良い。

肝心のかるたシーンもとてもよかった。
もうみんなちはやふるとか見てるわけだし中途半端だったら絶対盛り上がらないけど、緊迫感あったし映画館ならではの札が風を切る音とかも良い。
というかちはやふる見てる前提ぐらいの感じもあって、なんもルール知らんとなにこれってなるぐらいだった。
読手の口元のアップからブレス音、「さ」「空札!??」みたいなのは完全にちはやふる感。「しのぶれど」も出てくるし。

ジンとウォッカがかるたしてるシーンがないのはとても残念。
コナンの初回は彼らが二人並んでジェットコースターに乗っていたことを思い出して欲しい。
何か理由つけて二人が向かい合い身を乗り出し、紅葉の札を取り合う場面があればコナン史上最高傑作に成り得た。
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