アニメーション表現においてこんなにも見事に表現された映画は久しぶり。と言うかアニメーションでしか表現できない独自の演出が怒涛の勢いで流されていて、どのシーンを切り取っても「洒落てるなー」と関心させられるレベル。
アニメを見るならアニメならではの誇張表現とかを楽しみにしてるから、この作品はそういう意味ではツボでした。
例えば度々心中やら解説で挟まれる挿入演出やら殊に古本市のシーンは鮮やかだし、直子と先輩、直子と李白などの対比なども見事だし、辛いもの食ってる演出なんか最高だし、冒頭のコップから酒が飛び上がるシーンなんてのも実は好きだったりするし、本当に芸が細かくて、細かいんだけどどれもセンスが良くて、表情なんかは結構淡白なんだけど画面には色とりどりで、どれも個性があって…。
ベラベラ喋ってしまいましたが、とにかくどれもセンスが光っていてテンション上がりっぱなしの90分でした。
それなのに、それなのに乗り切れなかったのは完全に内容の意味不明さ。「結局内容どういうこと？」と頭にクエスチョンマークしか浮かばなくて、ちんぷんかんぷんでした。
そういえば私、アニメーションにこだわる派でもありますが、それ以上に内容重視派でもあるんでした。忘れてた忘れてた（笑）ということで惜しい作品に終わってしまいました。
