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メアリと魔女の花のランドムRのレビュー・感想・評価

メアリと魔女の花(2017年製作の映画)
3.2
メアリは親戚の家に預けられ、やることがなく退屈で今にも死にそうであったが、森の中で魔法の花を見つけ、にわかに魔法が使えるようになった。それ幸いに刺激的な1日が過ごせたが、同時に不穏な画策も動き出す。

アクションあり、ミステリあり、ドラマありという感じで、見どころとなる要素が詰まっており、伏線の回収も上手に行っていて、映画としてはよくできていて、楽しめた。

一方で、ストーリーのスケール感が期待よりかは小さく感じられてしまった。その理由に、モブキャラの存在が後半ではほとんどいなくなっていたことがあると思う。これまでのジブリ作品では、一般の人々や無関係の人々などの反応が描かれていたように思うが、舞台となっている魔法大学の学生が後半ではいなくなり、ロボット兵的なしもべだけが、関係して出てくるのが違和感となった。あれだけの不祥事に誰も気づかないことはないだろう。

違和感と言えば、原作となっている小説を踏まえるとイギリスが舞台だと思われるが、描かれている田舎の風景がイギリスっぽさを感じなかった。色味のせいなのかわからないが、イギリスの緑を感じることができず、どことなく日本っぽさを感じた。また、玄関などのドアの開く方向が逆で、それも違和感のもとでもあると思う。

キャラは魅力的に描かれていたが、テーマの斬新性が乏しいところ、背景や舞台の描写が今一つでもったいないなと感じた。
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