晴海通り

アイ, トーニャ 史上最大のスキャンダルの晴海通りのレビュー・感想・評価

3.5
つらい話である。あのころのワイドショーはずっとこの1件を取り上げてた気がする。なので、マーゴットが銀盤の上で泣き出すシーンは既視感たっぷりで懐かしさすら覚えた。ちょうど日本でも伊藤みどり選手が活躍し、98年には長野冬季五輪が控えていたこともあり、フィギュア熱が高かったのだろう。ついでにクリントンのスキャンダルも毎日やってた。ジョンベネちゃん事件とか。何だったんだろうな。

SNSがない当時でさえマスコミの格好の餌食となったトーニャ・ハーディングという女性。毒親・暴力夫からのサバイバル。誰も信じられない。いい悪いよりも、どうしてこうなってしまったのかきっと分からないままに全て彼女から過ぎ去っていったような気がする。

靴紐事件の直前、メイクをしながら泣く彼女の孤独。ひとりぼっちで、愛され得る手段だったはずのスケートさえ奪われてしまう。まだ23歳なのに。

お母さん役の芝居がよかった。
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