ヴェルヴェっちょ

アイ, トーニャ 史上最大のスキャンダルのヴェルヴェっちょのネタバレレビュー・内容・結末

3.8

このレビューはネタバレを含みます

何これ!おんもろ! 登場人物たちはクズばかりですが、みんな至って真剣なのがいい。ある意味、刺さる。

アメリカ人のフィギュアスケート女子選手として初めてトリプルアクセルに成功し、1992年アルベールビル、94年リレハンメルと2度の冬季五輪にも出場したトーニャ・ハーディングのスキャンダラスな半生を、マーゴット・ロビー主演で描いた伝記映画。
貧しい家庭で、粗暴な母ラヴォナ(アリソン・ジャネイ)のもと厳しく育てられたトーニャ(マーゴット・ロビー)は、努力と才能でフィギュアスケーターとして全米のトップ選手への上り詰めていく。92年アルベールビル五輪に続き、94年のリレハンメル五輪にも出場するが、94年に元夫のジェフ・ギルーリー(セバスチャン・スタン)の仲間が、トーニャのライバル選手ナンシー・ケリガンを襲撃して膝を負傷させた事件を引き起こしたことから、トーニャのスケーター人生の転落する。

誰もかれも自分のことしか頭になく、気に入らないと容赦なく暴力を振るうという、物騒な連中。 主人公のトーニャも例外ではなく、母親、夫に対してはもちろん、スケートの審判にも嚙み付く狂犬ぶり。
どんな逆境にも屈せず立ち上がるトーニャの逞しさには圧倒されますが。いかんせん好き放題。
そして、マーゴット・ロビーの捨て身の演技はもとより、母ラヴォナに扮したアリソン・ジャネイの怪演が凄まじい。 傲岸で横柄、腐りきった母親に嫌悪感を催すこと必至。そりゃアカデミー賞助演女優賞も射止めるのも納得。