すずき

ピーターラビットのすずきのレビュー・感想・評価

ピーターラビット(2018年製作の映画)
3.6
ヒトvsウサギの、互いの生存を賭けた仁義なき戦い!
いやぁ、ホントに容赦ない。
全年齢対象だから血は出ないけど、流血沙汰になってもおかしくない事沢山やってる。
起きたらベッドの横にトラバサミ!とか、ドアノブに高圧電流!とか、ダイナマイトで爆散!とか。
ピーターラビットって、こんなブラックで殺伐とした話だったっけ?原作よう知らん。父親がミートパイになったのは知ってるけど。

基本的に、ピーターラビット達動物は、完ッ全に害獣!
見た目は可愛らしいけど、やってる事は全く可愛くない!
「おやさいさんはかってにはえてくるよ、にんげんはひとりじめしないでね!」とばかりに、人ん家の畑に侵入、丹精込めて育てた野菜をむーしゃむーしゃと好き放題食い荒らし、悪びれもしない!
このウサギ共は殲滅すべきですね。
あとこいつら、実は人間語を喋れるのに、普段は人間と喋らないようにしてるようだ。
やっぱり何か馬鹿にされてるみたいでムカつくな!

ご覧の通り、私は完全にマクレガーさん側に感情移入。
あの人もあの人で、ちょっと頭おかしいけれど。
お客様のお手伝いをしている時が幸せ、と語る彼は絶対良い人だ。ちょっと頭おかしいけれど。

私がこの映画見ようと思ったのは、劇中歌をSOUL’d OUTのDiggy-MO'が担当してる、という情報を掴んだからだ。
だってよ、こんな一見ほのぼの系な映画に、アイドルとかそんなんじゃなくて、SOUL’d OUTのDiggyを起用するんだぜ!?
こりゃ絶対、「何か」ある映画に違いない、と睨んだ訳です。
エンディングの最後の最後に、「皆さんのご家庭のウサギちゃん達の写真を公開!」みたいなクソ企画でファミリー向けに売ろうとする日本語版スタッフ達の、「違う!この映画はそんなんじゃないんだ!気付いてくれ!」という良心の抵抗が、Diggyの起用という形で発露したものに違いない!
そのメッセージ、しかと受け取ったぜ!